KIKORI

私達はRainbowをしっている

不安を行動力に変えて、結果を出す

統計学を使って、話しをする男女は多い。ま、いわゆる「普通は」というフレーズを、もうちょっと知的風に言い換えたものだろう。

香港のインターナショナルスクールで同じクラスだった、韓国人の男友達は、サクセスフルなビジネスマンになり、とてもクレバーだと思うが、とにかく統計学とか、数字とかを使って話す。

私の離婚裁判中、彼は頻繁に電話してくれたり、相談にのってくれたり、イタリアにも会いにきてくれた。離婚届けにサインした日、なんか落ち込むのかな、と思っていたけど、それほどでもなかった、という話を彼にしたら、「離婚して3か月後に一回目の鬱がくる。それからまた3か月後に2回目がくるらしい。君は、娘の巣立ちも一緒にくるから、結構落ちてしまいそうで、心配だ。」と言われた。

そんな統計学あるのか?!と、私はインターネットで調べてしまった。なんかそのようなことが書いてあるサイトはあるし、別の友人もそのようなこと言っていたし、実際離婚から6か月後にうつ病と診断され、10年以上経った今でも立ち上がれていない友人もいる。

別の女友達達は「更年期は45歳から55歳までの10年間。あなたみたいな真面目なタイプは、更年期結構くるわよ。」と更年期の忠告もしてくれたし、ネットでも、几帳面な人ほど・・と書いてあるから、とにかく、私は準備をした。

準備って、まぁ、心の準備とか、とにかくミニマイズするために、健康に気を付けたりとか。もし、どよーーーーんと何か来ても、「あ、これね。」と焦らないで受け止めよう、とか。

「いつ、くるか、くるか」と待って生きているのは、「それって全然健康的じゃないよね」と息子に笑われた。娘は、何でもかんでも「更年期じゃない?」と全然関係ないことも結び付け、バカにする。

離婚が成立したのは5月だから、3か月後の8月、1回目の鬱は来なかった。その3か月後の11月も来なかった。巣立ちの9月も来なかった。更年期の鬱も来ない。待っても待っても来ない。

じゃ、一気にドーンっと来るのではないかと、怖くなり、よりヘルシーな生活を心掛けたが、くる気配がない。

なんかコロナワクチンの時に似ている。「打って、まず腕が筋肉痛みたいになる。それから8時間後熱が出る。それから吐き気や頭痛が朝まで続く。2回目は副作用がもっとひどい。」と何人もの友人達が、教えてくれたが、筋肉痛にさえならなかったから、腕を回すべきなのではと、グルグルまわしたりもしてみたが、何も起きず。8時間たっても熱が出ないから、逆に不安になって医者に電話したり。娘には「家事よろしく」と言い、2日間は遊びに行かないで家にいてくれ、ともお願いした。何かあったら救急車を、と番号も渡して。

結局いつも怯えるだけ怯えて、何も起きない。「普通」のカテゴリ―に入らないだけなのだろうか。「努力しているからだよ」と言ってくれる友人もいる。息子と娘は私がスーパーMomだと思っている。

私はこういう自分に疲れる時がよくあるけど、でも「大丈夫でしょ」と思っていて、そうじゃなかった時の方が恐ろしいと思うから、これで良いのかもしれない。

何事も自信が最初からあるわけではないから、とにかく全てで、色々な角度からアプローチし、やり尽くす。その結果最終的に、人より良い結果を出していたりすることは、過去にも多かった。

そのメンタリティーなのかもしれない。

10代の頃、アメリカでテニスの試合に結構勝てていたから、夏休みさぼって、友達とプール行ったり、遊んでいたら、9月からまたトレーニングが始まった時、全く勝てなくなっていた。最初だけだろう、と思っていたけど、その差が埋まることはなかった。

その経験は、自分が特別じゃないことを教えてくれた。私が天狗になることがないのは、その経験のおかげだ。何事も努力をできる人間になれたのも、そのおかげだ。

「50歳になったらジョギングは、膝にくるからできなくなる」と言っていた人がいて、実際、50代になったまわりの友人・知人はウォーキングをしているし、それほど運動していたわけじゃない女友達も膝の手術をした。走れなくなるのは、きついなぁ、と心から思うから、走れなくならないように、ストレッチを増やしたり、ジョギングシューズを比較的早めに買い替えたり、足腰の筋肉を増やすトレーニングも始めた。

私の性格は面倒くさい。心配、準備ばかりで疲れる。でも、統計学を越える自分に出会えている安堵感と、自分だけが分かる、誇りと達成感も手に入れている。

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期末試験。ラッキーカラーの赤を塗った娘。