KIKORI

私達はRainbowをしっている

射手座新月のいたずら

書くことがみつからない。何もなかったピースフルな週だったわけではなく、むしろ、色々やらかしてしまった週だったのだけど、なんか消化しきれていないのか、まとまらない。

健康的で規則正しい生活を崩すことなく、自分と向き合う時間、友人と過ごす時間もバランスよく持ち、全て計画通り行動し過ぎて、羽目を外したくなったのか。離婚、巣立ち、コロナなど、一気にきて疲れていたから、とにかくゆっくりしたい、と思っていたけど、ゆっくりに飽きたのか。だからと言って、新たな冒険の旅に行くぞ、というほどの気力はなく、中途半端なところにいる人のための、中途半端なアクティビティーがみつからないのか。

ストレスが溜まっていたわけでもないのに、とにかく、珍しく酔った。いつもの年末近くのママ友グループのランチで、話す内容も想像できたぐらい盛り上がるものでもなかった場なのに、なんか私は飲んだ。特にホットな話題もなかったのに、私もみんなもおしゃべりで。ランチ会も終わり一旦家に帰ってきたのに、そのまま、男友達に電話をし、「Aperitivoしよう」と、またすぐ出かけて。

彼は56歳の独身イタリア人で、5つ星ホテルのスィートルームに住んでいる。食事もいつも3食外食のちょっと変わったバチェラーだ。少し酔っている私に、ちょっとびっくりしながら、ホテルのバーでまた飲んだ。「男と女の友情はある!」という話を熱く語る私に、彼は「僕もあると思う。ただ僕は君のことが好きだから。友情以上求める。」と言われ、「でも私はその気はないと言っているのだから、友情を育めないか」と返す。

イタリアでAperitivoをすると、チップスやオリーブだけではなく、サンドイッチや、Pizzetta(小さいピザ)などがいっぱい出てくる。普段グルーテンを食べない私がこれらも完食し、もう、アレルギー反応がでるに間違いない。

とにかく言いたいことを言ったら満足したのか、と、いうか、酔っ払っているから何が「満足」かはもうどうでもよかったのかもしれない。タクシーに乗って家に帰ったら、携帯をタクシーに忘れたことに気づき、土砂降りの雨が降っているというのに、傘なしで、タクシー乗り場に走っていった。私が乗っていたのとは別のタクシーの運転手に、「シニョーラ。Iphoneなくしたら、この国では絶対に戻ってこないよ。」と言われたけど、しつこく私の番号にかけてもらい、とてもラッキーなことに携帯は戻ってきた。

正直、携帯の中にあるコンタクトや写真などはどうでも良かった。この携帯は、Iphone 12 Proで、当時1200ユーロしたもので、「マミーは一番いいものを持つ価値のある人だから」と息子がお小遣いを使ってプレゼントしてくれたものだったし、ケースも娘がお小遣いを使ってプレゼントしてくれたSwarovskiのキラキラのケースで、「いつでも繋がるようにしてくれないと困るから」と言って二人からもらった何よりも大切なものだったから、必死だった。

とにかく戻ってきたからホッとしたら、安心して泣き出して、そのタイミングで息子や娘から電話きたからもっと泣いて、とにかく滅茶苦茶な自分だった。

次の日はもちろん二日酔い。もう飲みすぎるのは絶対にやめようと、誓いながらも、昨日はなんだったんだ・・と答えが出ず、それから数日は、コーヒーもレモンウォーターに変え、とにかくデトックスをした。

体調も気分もどんどん上がっていくのをまた感じ、ジョギングも軽やか、ヨガも体が伸びる、伸びる、とその日も気分よく野菜スープを作っていたら、ブレーカーが落ちたから、1階にある電気室にいくため、家の鍵だけを持って、ドアを閉めたら、それが最後。そのドアが普通に開くことは二度となかった。

唖然としたけど、とにかく火を止めておいて良かったとそれだけが救いで、携帯もないからとりあえず、真隣に住むRAIのリポーターのお姉さんに助けを求めた。RAIは日本でいうNHKで、彼女を知る人は少なくないが、とにかくいつも誰かと電話で喧嘩していて、まともに挨拶もしたことがない人だった。

実は同じ日の朝、買い物行こうと家を出たら、彼女が騒いでいて、どうした?と聞いたら、「水道のパイプ真っ二つに壊れた!吹き出る水も熱湯で熱くて近寄れない。水を止めるもとが高いところにあって届かない!」と家中水浸しで相当パニくっていた。運動神経に自信がある私は、壁にのぼり、それを止めることができたのだ。

私が家に入れなくなったのはお昼あたりで、彼女はLocksmithをすぐ呼んでくれ、私の大家にも連絡をとってくれ、家にいさせてくれ、彼女のお母さんがランチまで作って持ってきてくれた。ドアを壊してあけるまでの8時間、私と彼女は延々と互いの人生の話を語り合った。二人で「私達何なんだろうね。10年間話したことないのに、同じ日に、双方トラブルが起き、互いに助け合い、話せば気が合い。」と笑い、彼女はぼそっと「死んだ父が仕掛けたことだと思う」と言った。

ドアのロックはいきなり壊れた。ごっついロックだから、ビクともせず、Locksmithもどうにもできず、ドアを壊す工事をしなければいけなくなるほどだった。けど、その8時間、私は正直楽しかった。「え、もう終わったの?」と内心思ったほど。

酔ったことも、携帯失いかけたことも、ロックが壊れて家に入れなかったことも、私にとってはハプニング。そりゃ体には優しくないことだったけど、なんか刺激を求めていたのだろうか。楽しかったような・・でも、お酒を飲みすぎるのはもうやめよう。それと大切な携帯が戻ってきたことには感謝しよう。

スピリチュアルなブログに書いてあった。この時期、物が壊れたり、ハプニングが起きている人は、風の時代の波に乗れていて、波動がどんどん上がっている人、と。じゃ、喜んでおこうかな。

でも、本当。なんだったんだろう。

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そろそろ息子と娘がクリスマスの休みで帰ってくる